ガンマナイフの仕組みについて、わかりやすく説明します
ガンマナイフとは、ガンマ線という、X線よりもさらに波長の短い電磁波を脳内の腫瘍(できもの)などに当てて、破壊したり進行を抑えたりするものです。
子どものころ、理科の実験で虫眼鏡を使い、太陽の光を集めると紙が燃えだすということをやったことがありませんか?
虫眼鏡の凸レンズが光を一点に集中させるので、このようなことができると習ったことと思います。ガンマナイフの仕組みもこれと同じで、192個の線源から出るコバルト線を、悪くなっている部分だけに集中させて正確に当てます。
一つ一つの線は、それほど強くないので脳の他の部分を傷つける心配はほとんどありません。
では、切るわけでもないのになぜ「ナイフ」と呼ばれるのでしょう。
それは、ガンマ線を当てたところと当てていないところの境目がとてもはっきりしていて、まるでナイフで切り取ったかのようだと、あるアメリカの脳神経外科医が表現したことから、このようなニックネームで呼ばれるようになったいうことです。ちなみに治療装置の正式な名前は「ガンマユニット」といいます。
今までの手術ではたいへん難しかった、脳の奥の方の腫瘍(できもの)などを、安全に治療でき、身体への負担も少ないことから注目されています。さいきんでは、癌が脳に転移した患者さんの治療法の一つとして、積極的に使われるようになってきました。
ガンマナイフの適応疾患について
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