Park YS, Kim JP, Chang WS, Kim HY, Par YG,Chang JW: Gamma Knife radiosurgery
for idiopathic trigeminal neuralgia as primary vs. secondary treatment
option. Clin Neurol Neurosurgery. Feb 15,2011[Epub ahead of print]
一般医にとって、多くの外科的治療後に補助的治療手段としてGKRが存在することを知ってもらう事を目的に。
この研究はガンマナイフ治療(GKR)を内科的に難治性の特発性三叉神経痛(TN)の治療法として、初回治療と補助的治療とを比較している。
1998年5月から2008年5月の間に、計86人の特発性TNの患者がGKRを受けた。そのうち、62人の患者は最初の治療(初回GKRグループ)として治療を受け、24人の患者は二回目の手段(補助GKRグループ)として治療を受けた。Follow-up期間の中間値は76.4カ月(12-161カ月)であった。三叉神経root entry zoneに照射した辺縁線量の平均値は初回GKRグループでは82.4±6.25Gyで、補助GKRグループでは81.0±4.89Gyであった。補助グループでは、11人の患者は経皮的radiofrequency rhizotomy(PRFR)、7人は微小血管減圧術(MVD)、3人は経皮的glyceol rhizotomyを受けており、他の3人はGKRを初回治療として受けていた。著者らは典型的な多発性硬化症や二次性三叉神経痛は除外した。
その結果、GKRを特発性TNに対する初回と補助的治療手段の間には、放射線線量、最初の反応までの時間、再発あるいは痛みの軽減において、有意な差はみられなかった。GKR後の新たな発症は2つのグループ間では同様で、全体として顔面感覚変化は補助GKRグループにおいて高かった。
結論として、痛みの制御のためには、GKRは初回ならびに補助手段として、ともに有用である。しかし顔面の感覚変化は補助GKRグループにおいてより高かった。我々の研究結果により、一般医に多数の外科的治療後の補助的GKRの存在を知ってもらう必要がある。GKRは、GKR、MVD、PRFR、グリセオールを含めた他の外科的治療後に代替治療手段となるであろう。
上記の記事は高知ガンマナイフセンターが発行した「
ガンマナイフ治療最新情報」に収録されています。